英作文を2次試験で使う方、英作文の学習は進んでいるでしょうか。
もしかして、
「英作文なんて、単語と熟語を覚えていれば書けるに決まってる」
と思っていませんか?
しかし、大学受験の英作文はそんなに甘いものではありません。
英作文の勉強を欠いたまま受験に臨むと、英語の基礎的な知識はあるのに書き方が分からない、という状況に陥ってしまいます。
そこで今回は、私が受験生のときにお世話になった英作文特化型参考書「竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本」の使い方をご紹介します。
英作文はこれで決まり!
本書の特徴
英作文に必要な知識が60個に分類され、それぞれの最初に重要事項がまとまっています。その後に例題を用いてそれを実際に使ってみるといった構成になっています。
また、重要な熟語や単語の使い分けについても「頻出表現」の欄や例題の解説に書かれています。
この本の著者の竹岡広信先生は、本書の冒頭でも述べているように、シンプルで応用が効く自然な表現をとても重視されています。
「大切にする」という意味の単語として、大学入試の単語帳には”cherish”という単語がよく載っていると思いますが、この言葉を英作文で使うには注意を要します。
単語には使える組み合わせというものがあり、”cherish”のように難しい単語ほど使える場面が限られているからです。
“cherish a memory”「思い出を大切にする」はアリですが”cherish my brother” 「兄弟を大切にする」は通じるかもしれませんがあまり良くありません。人やペットなどに対してこの言葉を使うのはネイティブにとって違和感があるようです。
しかし、代わりにtake (good) care ofを用いることで、ほぼすべてについて「大切にする」を表現することができます。
もちろん、このような意味の範囲が広い言葉を使うデメリットはあります。
例えば、”take (good) care of”は「世話をする」という意味で取ることもでき、日本語で「私は兄弟の世話をしています。」と「私は兄弟を大切にしています。」というのでは意味が変わってきますよね。
実際に英語で相手にバシッと正確な意味を与えたいときには「adore my brother」のように使用範囲の狭い表現を使った方が良く、時間をかけてでもそれらを覚えていくことを推奨する先生もいます。
しかし、目標を大学受験に絞って考えてみましょう。大学受験で「大切にする」をtake (good) care ofと書いた答案をバツにできるでしょうか。
詳しくは採点者のみぞ知るところではありますが、私はバツにはできないと思います。だって、正しいのですから。
これこそが、使用範囲が広い簡単な表現を覚えていくことが入試の英作文を書くために非常に効率的な学習となる理由なのです。
取り組む時期
この参考書の主な目的は英作文に使える表現のインプットです。
したがって、取り組む時期としては早ければ早いほどよいということになります。
あまり直前に始めても、使えるレベルでの知識の定着は難しいでしょう。
早いうちに表現を覚えておけば、直前期にこの参考書を見返しながら志望校の過去問をやることで、本番で使える知識として自分の中に落とし込むことができます。
遅くとも秋ぐらいまでには内容がなんとなく頭に入っているとベストです。
おすすめの使い方
これは人それぞれだと思いますが、ここでは私がやっていた使い方をご紹介します!
私の場合1周目と2週目以降でやり方を変えていたのでそれぞれ説明していきます。
1週目
原則を読む
原則の欄には、様々な場面で使える表現がまとまっています。そのため、まずはこれを一通り読んで頭に叩き込みます。
例題を解いてみる
次は、例題を解きます。
このとき、できる限り自分で表現してみます。
それによって答え合わせの際に、
あっ、これを言いたい時は英語ではこう表現するのか!
という発見をすることができ、学びの質が上がるからです。
答え合わせ
例題の答え合わせをします。
例題の解説にはその文のポイントとなる部分について、それぞれ複数の表現法が挙げられています。
- 自分で上手く表現しにくかったところ
- 「頻出表現」
に特に注意しながら隅々まで目を通して、気づいた点や覚えるべき箇所には印をつけておきましょう。
そしたら、解説の最後に載っている例題の解答例(全文)を確認してください。
解答例は解説部分で紹介されていた複数の表現の中から、どれかを選択して作られています。
しかし、人にとって使いやすい表現は異なるでしょう。
したがって、解説部分で挙げられている様々な表現の中から自分が1番使いやすいと感じたものを選んでこの解答例をカスタマイズしてから、丸ごと暗記します。
2周目以降
カスタムした例題の解答例を暗記
例題をもう一度何も見ずに解きます。
時間短縮のため、2周目以降は素早く解くようにしましょう。身についていなければどうせ間違えるのは同じところだからです。
解き終わったら、解答例をみて自分の解答と比較します。
1回目と違う間違いがあれば書き込んでおき、1回目でカスタムした解答例の暗記を試みます。
例題を解く→答え合わせ→暗記
このサイクルを、正解できるまで繰り返します。
類題に取り組む
私は最初は例題が解ければ類題は解かなくていいと思っていました。
確かに、1周目は60項目すべてに触れることを優先するべきです。
しかし、2周目で類題に取り組んでみると、類題でも例題と同じぐらいの量の知識が得られることに気づきました。
もちろん自分の中の知識のストックは多い方がいいのですから時間の許す限り類題にも取り組むべきでしょう。
やり方は例題と同じで構いません。
口コミの紹介
この参考書の評判をX(旧Twitter)で調べてみました。よろしければ参考になさってください。
良い口コミ
定番の参考書なだけあって、調べたところではこのような良い口コミがほとんどでした。
悪い口コミ
中には、少し難しいと感じる方もいるようです。
たしかに、私もこの本に取り組んでいてどうしても発想が理解できない箇所もありました。
しかし、この本のすべてを頭に入れる必要はないので、どうしても理解できないところは飛ばせば良いでしょう。
まとめ
「竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本」には英作文で実際に使えてかつ応用範囲の広い表現が詰まっており、英作文に関してはこれ一冊やるだけでかなりの知識がつくこと間違いなしです。
今回ご紹介した方法でこの本に取り組み、あとは過去問に取り組めば英作文の学習は十分だと思います。
私も受験生のときに「朝起きたらこの参考書をやる」と決めて、ボロボロになるまで使いこみました!
とてもおすすめな一冊ですので、ぜひ一度手に取って確認してみてください。
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