ハイレベル数学の完全攻略は通称「ハイ完」ともいわれる定番の参考書です。
駿台の数学参考書といえばこれが思い浮かぶ人も多いでしょう。
この参考書は数学1A2Bと数学3に分かれており、私は受験生時代に旧課程のバージョンをどちらもやってみたのですが、正直数学1A2Bの方は難しすぎるし内容も微妙でした。
しかし、数3の方はとてもおすすめなので、本記事ではそちらを紹介していこうと思います。
購入を考えている方は参考にしてください。
選問がめっちゃいい!
特徴
駿台予備校の講師である杉山義明先生と米村明芳先生が書かれた参考書です。
41題という少ない問題数に重要なポイントが詰め込まれています。
一題につき、「アプローチ」「解答」「フォローアップ」という3項目で構成されています。
アプローチ:その問題を解くのに必要な予備知識を確認できる。
解答:問題の記述解答。
フォローアップ:その問題から学べる様々なことについて解説されている。用いた概念をどのように利用できるかや考えられる別解などについて詳しく学ぶことができる。
また、「アプローチ」と「フォローアップ」には関連する例題とその解説も収録されており、それらも一緒に勉強することで深く勉強することができます。
難易度
この参考書について、筆者は以下のように述べています。
数Ⅲの分野は習得すべき公式や定石、ルールなどがたくさんあります。体験すべき有名な問題や頻出の内容もあります。そこで本書のねらいは、教科書レベルを卒業した諸君に数Ⅲ攻略の武器を与え、思考する道具を伝授することです。
ハイレベル数学Ⅲの完全攻略 「はじめに」より
つまり、教科書レベルを完璧にした人が次にやる参考書として最適だよ、ということです。
私は網羅系参考書(Focus Gold)の次にこの参考書に取り組んだのですが、解ける問題とあと一歩発想が及ばない問題とが混ざっている感じで、スムーズな接続ができたと思います。
数3は問題のバリエーションがそこまで多くなく、典型的な問題を正確に解けることが重要なので、網羅系とこの参考書にある問題を完璧にするだけでかなり多くの問題に対応できるようになると考えられます。
使い方
以下のように進めるのがおすすめです。
①何も見ずに解いてみる
②アプローチを読む
③解答を読む
④フォローアップを読む
⑤2週目以降は間違えた問題と線を引いた箇所を中心に
後で見返したときに分かりやすいように、進めていく中で重要な部分には線を引いておくようにしましょう。
①何も見ずに解いてみる
まずは問題を自分の力で解けるか試してみましょう。この段階で解けなかった問題に関しては2週目をやった方が良いので、問題番号に印をつけておきましょう。
②アプローチを読む
アプローチの項目を読んで問題を解くのに必要な事項を確認していきます。
例題が含まれているものはそちらも手を動かして解いてみてください。できなければ印をつけて今度もう一度解きます。
③解答を読む
解答を確認して、自分の答案が合っていたかをチェックします。
①で解けた問題に関しても間違っていれば問題番号に印をつけて解きなおします。
④フォローアップを読む
フォローアップにはその一題から派生して学べることが詰め込まれているので、隅々まで線を引きながら読んでください。
もちろん、例題に関しても自分で解き、分からないものは印をつけます。
⑤2週目以降は間違えた問題と線を引いた箇所を中心に
2週目以降では、問題番号に印がついている問題(例題含む)のみ解きます。合っていれば正解できたことが分かるように印をつけ、間違っていればもう一周です。
解説に関しては、アプローチ、解答、フォローアップの線を引いてある部分をもう一度読むようにしましょう。
これを、すべての問題に正解できるまで繰り返せば完了です。
口コミの紹介
この参考書についての口コミをX(旧Twitter)で調べてみました。
やはり評判は良いようです。悪い口コミは見当たりませんでした。
難関大学を目指す方ならやっておいて損はないと思います。
まとめ~1A2Bはどうする?~
ハイレベル数学3Cの完全攻略は、基礎的な問題が解ける方で、難関大の数3の問題に対応できるようにしたいという方にピッタリの参考書です。
網羅系参考書からつなげるのにちょうどよい難易度の問題集で、とてもおすすめなのでぜひ一度取り組んでみてください。
では、数3はこの参考書でよいとして、数1A2Bはどうすればよいのでしょうか。
実は、網羅系の後に自信をもっておすすめできる1A2Bの参考書が存在しないのが現状です。
なぜなら、1A2Bの難問を解くのに必要な(数3でも理解していた方が断然解きやすい)数学の「論理」についてしっかり扱った参考書があまりないからです。
そこで、当ブログオリジナルの教材「数学の論理」を少しだけ宣伝させてください。
この教材では、数学において根幹をなす分野である「論理」について詳しく学ぶことができます。(教材の紹介ページはこちら)
40ページ以上と少し長い教材ですが、最後までしっかり勉強することで、網羅系参考書とハイレベルな問題との間にある壁を超えるための大きな手助けになるでしょう。
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