高学歴であることの利点3つを東大生が解説。

私たちは子供のころから偏差値の高い大学に行くことがよいことだと教えられ、おのずとできるだけ難しい大学に進学しようと考えるようになります。

しかし、偏差値が高い学校にしかない学部などはほとんど存在しません。

学びたい分野が学べるのであればどこでもよいと考える方も中にはいるでしょうし、これはこれで一理あります。

それでは、偏差値の高い大学を目指す意味はないのでしょうか。

個人的には大いにあると思います。

今回は、高学歴であることの利点について私が考えることをご紹介します。

焼肉業界では叙々苑卒といえばエリートなんだよ。まあその時には食べられちゃってるんだけど。

目次

信用されやすい

人の信用というのはその人が何を学んできたかや発信している情報よりも先に、その人の肩書きによって左右されます

これは、権威への服従という、社会に繁茂している情報を効率的に取捨選択するために人に備わった性質によるものです。

様々な人が情報を発信しているけれどもすべての内容をチェックするのは物理的に困難、ならば肩書きをもとにある程度フィルタリングしてから内容を吟味しようということです。

この性質は有名なアイヒマン実験によっても示されています。

【アイヒマン実験ってなに?】

実験協力者(一般人)を一人だけ募集し、その人を「教師」とする。もう一人の実験協力者(サクラ)は「生徒」役となり、電流の流れる椅子に固定される。「教師」は「生徒」に問題を出し、間違えたらレバーを引いて電流を流すように実験監督者に指示される。なお、この電流は「生徒」が間違いを繰り返すたびに強くなる。この場合、「教師」である実験協力者はどこまで強い電流を流すのかを調べたところ、多くの人が実験監督者に言われた通り最後の最後(致死量の電流)まで電流を流し続けた。この結果、実験監督者という権威ある立場の者に指示されたことなら、残虐な行為でもやることが示唆された。

これを考慮すると、高学歴の人の教育系の情報は信用されやすいことが容易に想像されます。

私のブログの内容を信用していただけるのも、情報の内容や伝え方だけでなく、私が東大生であるという要因が強く影響しているはずです。

ここまでは当たり前なのですが、大学のパワーはこれにとどまりません。

教育系以外の様々な分野においても信用されやすくなるのです。

例えば就職の学歴フィルターなんかはよい例でしょう。大学名で書類選考の突破率が異なるのは、今でも同じようです。(就活関連の仕事をしている知り合いの話です。)

これはなぜかというと、偏差値の高い大学に行っているならば頭が良いという認識が世の中に浸透しているからだと思われます。

大学入試の問題が解けたからといって本当に頭が良いかは分からないと思いますが、世の中の多くの人は大学をみて頭の良さを期待するのです。

ところで、ここで紹介した「権威への服従」の他にも実社会の様々なところで心理学は利用されており、知っているだけでもこれを利用した戦略に騙されにくくなります。実用的な心理学を学んでみたい方は、この本を読めばだいたい理解できると思います。

人脈ができる

偏差値の高い大学で友人ができたとしましょう。

その友人は前述の理由から信用を勝ち取りやすくなり、結果的に組織の中で意思決定を下す立場に立つ可能性が高いです。

そして意思決定を下せる立場の人とつながりがあるということ自体、社会において大きな価値があります

ビジネスでは他の組織と協力して何かを作り出すことは往々にしてありますが、意思決定できない立場の人にその提案をしたところで、通る可能性はとても低いでしょう。

一方、意思決定ができる人に頼めば、こちらの企画に協力してもらえる可能性が高いのです。

就職で高学歴が優遇される背景にも、個人の能力だけでなく、良質な人脈という観点も含まれるかもしれないね。

人脈があるメンバーを抱えていることは会社にとっても有益やからな。

自分の自信になる

自分の内面的な問題としては、自分に自信が持てるようになるというものがあります。

なぜなら、偏差値の高い大学に行くためにはそれに応じた努力が必要であり、高学歴はそれをやり切ったことを保証するものとして自分の中に永遠に残り続けるからです。

心理学的にも、人間は一貫性を保とうとします

努力して成功する体験は、「努力ができる人間」という自己評価を作り出し、その結果それに従った行動が自動的に促されるということです。

また、上で挙げた周りの人から信用されるということが二重にこの作用を強めることになります。

周りの人からの「頭がよい」「努力家」といったイメージに対しても、応えようとするのです。

この性質により、人生における新たなチャレンジにも果敢に挑戦できるようになるでしょう。

そのために必要な努力も投じることができるでしょう。

自分のコミットメント(難しい大学を受けることを決め、それに向けて努力し、合格するという一連の体験)に対し、一貫性を保たなければならないと感じるからです。

まとめ

今日では、学歴があっても仕方がないという風潮も強くなっています。

もちろん学歴がすべてではありません。

例えば、有名な難しい資格を取得することでも、「人脈を作れる」以外のメリットならある程度享受することができます。

しかしだからと言って、学歴に意味がなくなるということはあり得ないと思います。

ここまで述べてきたように、学歴がなぜこれまで社会で重視されてきたのかを考えれば、そのことは明白でしょう。

したがって、現在受験生の方はこれらのメリットも受験のモチベーションにして、最後まで頑張ってほしいと思います。

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この記事を書いた人

東京大学理科二類
偏差値65の高校から東大に現役合格
選択科目は化学・生物・地理
通っていた予備校は東進ハイスクール・東進東大特進コース
主に大学受験関連の情報を発信中

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